海の手記

報告と記録

あったかい

呪いをかけてください。
重ければ重いほど安心できる。だってぼくには自信がない。願わくはそのまま潰されて死ねたら最高。ぼくは恋愛というものを多分まともにしたことがありません。演じているから、好かれているのは自分じゃなくて演じている自分な気がして、というよりきっとそうで、だから人の好意を信じられないのです。だったら演じるのをやめればいいのですけれど、自分の本当をさらけ出して、嫌われない自信がないから、結局また演じてしまう。どうやらそこそこ上手く誤魔化せているようで、他人から時々好意を伝えてくれることがあります。純白の好意はまるで花の様で、死にたくなります。こんなに美しいひとが、ぼくの汚らわしい本質に耐えられるわけがない。だから自分の嘘と偽善に吐き気を催しながら、ごめんなさい、ごめんなさい、と頭を下げる。わかるわけがないと勝手に諦めて、勝手に拒絶するのです。こんなこと、あと何回繰り返すんだろう。苦しい、痛い。こんな風に拒絶しておきながら、誰かが自分を救ってくれないだろうかと望んでいるのですから性質が悪い。望んでおきながら実現から自ら距離を置くなんて、自分から不幸になってるだけだ。
無理にでも付き合ってしまえば何かが変わるかもなんて最低に利己的な理由で利用してしまった彼女。ぼくのせいで手も繋げなかったね、ごめんなさい。今までのひとたちと同じように上手く拒んでいれば傷つけずに済んだのに。もうぼくは恋愛なんて望むべくもないんだと思います。汚らわしい性欲すらぼくには不相応なんだ。
ぼくみたいな奴、もう何度も好かれることなんてないだろうけれど、ぼくはぼくに汚されてしまうひとたちを許せないだろうから、あと何度あるかわからない恋愛も、同じように、上手く終わらせないとだめだ。それでも、本当に図々しくて自分勝手だけれど、それでもぼくの本当を全部受け止めてくれるひとがいたなら、ぼくはそのひとだけでいい。
感謝は断罪をもって。