海の手記

報告と記録

今日は外に出るつもりだった。
なんだかもうどうしようもないところにまで来てしまった。身体はうごかない。頭がわるい。大学入学時に思い描いた私は、少なくとも今の私ではない。
せっかく上手くやれていたのに。いや、上手くやれていたから、分不相応にも頭がわるいことを失念した。はずかしくてもうとてもではないが生きていかれない。シャワーを浴びながら眉剃りの刃を試しに腕にあててみたけれど、やはり衝動に身を任せられる人間ではないらしく、痕になったらいやだなとか、心配をかけたくないななどと考えたりした。きっと薬が手元にあっても同じだろう。それとは別に刃のあたっている様をみて寒気がした。色々な面で不可能だ。
私が消えても私にまつわる私以外のものは消えない。この記事も消えない。だから私が消えても意味がないのだ。素敵なことで、残酷なことだ。
風邪が長引いている。バイトに受かったとの報があった。数日前の私は、なぜこんなものに応募したのだろう。まあ、無理やりにでも外に出れば、何か好転するかもしれない。……うそだ。なにも変わりはしない。またしにたくなって行けませんなんてことのないようにしたい。
色々やりたいことがあった。パソコンの知識をつけようと思い立ったのをおぼえている。今日はそのための入門書を見に行くつもりだった。勉強の予定をたてていて、その参考書も。一体なんのための勉強だっただろうか。思い出せるけれど、熱量を思い出せない。どうでもいいと考えるのは、あまりよくない。神経質すぎる私だから、多少はそうしたほうがよいのだけれど、どうでもいいと考えて物事がよくなった試しがない。自棄と大雑把はちがう。
ともあれ生活はできているのが救いかもしれない。食事を摂れたのは昨日の作り置きがあったのも大きいが。風呂にも入れたし、排泄もできている。明日は試験の合否がわかる日だったような気がする。バイトのメールも届くらしい。よくねむれますように。そして、外に出られますように。